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きび砂糖は危険?体に悪いと言われている理由
きび砂糖は、「普通の砂糖よりもミネラル豊富でなんか良さそう!」と思っている人も多いでしょう。確かに上白糖などに比べると健康に良い部分もありますが、それだけではありません。
実は、きび砂糖には気をつけないといけない注意点が2つあります。
- ボツリヌス菌を含んでいる可能性が0ではない
- 健康に良いけど”砂糖”には変わりない
それぞれの理由について詳しくご紹介していきます。
1.ボツリヌス菌を含んでいる可能性が0ではない
きび砂糖にはもともとボツリヌス菌が生息していますが、基本的には販売する前の熱処理でボツリヌス菌はすべて死滅しますので問題はありません。
例えば、日新製糖のきび砂糖は「“120度の熱で4分以上加熱”というボツリヌス菌の死滅条件を満たしている処理が行われており、過去にボツリヌス菌を検出したことはない」と明記されていますので安心です。
しかし、すべてのきび砂糖が同じように処理をして調査しているとは言い切れません。
つまり、信頼できないようなメーカーのきび砂糖を購入する場合は、ボツリヌス菌に注意する必要があるのです。
1-1.そもそもボツリヌス菌とは?
ボツリヌス菌は土壌や海・湖・川などの泥砂中に分布しており、熱に強い芽胞を形成する菌です。(食品だけでいうとハチミツや黒糖などに含まれています。)
ボツリヌス菌の芽胞は、低酸素状態に置かれると発芽・増殖が起こり、人間にも害がある毒素が生成されます。
1-2.ボツリヌス菌の症状
ボツリヌス菌を1歳未満の乳児が摂取すると、腸内の粘膜の自浄作用が未熟なこともあり「ボツリヌス症」が発症して便秘や麻酔状態などの症状が見られます。
基本的には大人の腸内ではボツリヌス菌が増殖しないので摂取しても問題ありません。ただ、まれに大人であっても「ボツリヌス食中毒」にを引き起こすので、注意は必要です。
2.健康に良いけど”砂糖”には変わりない
”健康に良い砂糖”と言われているきび砂糖ですが、そもそもが”砂糖”ですので過剰に摂取することは健康に悪く危険な行為と言えます。
また、カロリーに関しても上白糖より若干高いので、きび砂糖を過剰に摂取してしまうと肥満や生活習慣病、高血圧などの危険があるので注意しましょう。
そもそもきび砂糖とは?
きび砂糖とは、沖縄や奄美群島などで多く栽培されている「さとうきび」を原料として、さとうきびの茎に含まれている樹液を煮詰めて作られる砂糖のことです。
きび砂糖と白い砂糖の違いは?
上白糖やグラニュー糖のような白い砂糖の原料は「てん菜(サトウダイコン、ビート)」や「さとうきび」となっており、きび砂糖と原料が同じ場合もあるのです。
しかし、きび砂糖は「完全に精製しないで作られる砂糖」、上白糖やグラニュー糖は「糖分だけを取り出して結晶化させるために完全に精製して作られる砂糖」というように、精製する方法に大きな違いがあります。
また、砂糖の見た目も大きく異なっており、上白糖やグラニュー糖は「白い色」、きび砂糖は「茶色」という違いもあるのです。
きび砂糖と他の砂糖の違いはこちらの表を参考にしてください。
引用:無添加印
きび砂糖の特徴は?
きび砂糖の特徴は下記の2つです。
- ミネラル分を多く含んでいる
- 甘味以外の旨味やコクがある
それぞれの特徴について詳しくご紹介していきます。
1.ミネラル分を多く含んでいる
先ほどもお伝えしたように、きび砂糖は完全に精製されませんので、サトウキビに含まれているミネラル分が失われることなく砂糖になるのです。
きび砂糖に含まれているミネラル分と上白糖に含まれている100gあたりのミネラル分を比べてみると下記の通りになります。
このように、きび砂糖には豊富なミネラル分が含まれているのです。
2.甘味以外の旨味やコクがある
きび砂糖を完全に精製しないことで、ミネラル分だけではなく旨味やコクも残ります。
とはいえ、クセのある味や雑味などは特に感じません。さまざまな料理に使用することができ、上白糖とは違った味を出すこともできます。
正しく摂取すればきび砂糖は危険ではない
きび砂糖の特徴や危険性について紹介していきました。
一般的に使用されることの多い上白糖に比べると、ボツリヌス菌などの危険性はあります。ただ、しっかりと危険性について理解していれば上白糖よりも健康的に砂糖を摂取することができます。
正しい知識を持って普段の生活にきび砂糖を取り入れてみてはいかがでしょうか。