新型コロナウイルの影響もあり、多くの飲食店は瀕死のダメージを受けています。
そして、飲食店の経営を圧迫している一つの要因が「食品ロス」による無駄な経費です。
今回は、飲食店で発生する食品ロスについての現状と、食品ロスを無くすための各企業の取り組みについて紹介していきます。
現状|飲食店の食品ロス
生産者側の食品ロス(フードロス)については先日記事に書きました。
一方で、飲食店で発生する食品ロスも相当深刻な状態です。
日本において、1年間に食べられるのに捨てられる食料品(食品ロス)は約650万トン。そのうち飲食店で廃棄されている割合は約120万トンで、全体の20%近く占めています。
さらに新型コロナウイルスの影響で、客足や注文数の予測が難しく食材仕入れが過多になることでますます食品ロスが増えています。
食品ロス削減推進法によって改善した・・・?
2019年10月1日に「食品ロス削減推進法」が施行されて、10月30日が食品ロス削減の日と定められました。
「食品ロス削減推進法」は、食品ロスの削減の推進の意義及び基本的な方向、推進の内容、その他食品ロスの削減の推進に関する重要事項を定めたものであり、都道府県・市町村はこれに沿って「食品ロス削減推進計画」を定めるよう努めなければいけません。
この法律によって、食品ロスを減らすための大枠が策定されました。しかし「食品ロス削減推進法」には、罰則がなくあくまで「努力義務」程度に留まっているので、あまり効果が発揮されていないようにも思います。
つまり、食品ロスをなくすためには消費者と事業者(企業・飲食店等)が、普段から気をつけるという心構えが必要ということです。
企業の取り組み
ここからは、食品ロス削減のために企業が行っているサービスを紹介していきます。
KURADASHI(クラダシ)
画像引用:KURADASHI
食品ロス0を目指す、「日本初・最大級の社会貢献型フードシェアリングプラットフォーム」である「KURADASHI(クラダシ)」。
中心的なサービスは、生産者が通常廃棄していた食品をクラダシが買い取り、サイト上で利用者へマッチングして販売することですが、飲食店の食品ロスを削減するようなサービスも行っています。
レストランマルシェ
画像引用:KURADASHI
クラダシは、レストランマルシェというサービスも行っています。簡単にいうと、飲食店をマルシェ(市場)と化し、新たな販売ルートを開拓するサービス。
飲食店は、余剰在庫や賞味期限が近く通常出荷できないなどの在庫を安価に仕入れ、店舗の商品と一緒に店先に並べ特価で販売できるシステムとなっています。
食品ロスの削減はもちろんですが、新型コロナウイルスの影響で売り上げが低下している飲食店への助けにもなるこのサービスは、より活用されていくと思います。
TABETE
画像引用:CoCooking
閉店間際など、まだおいしく安全に食べられるのに廃棄の危機に面している食事を「食べ手」とつなぎ、最後まで売り切ることを応援するプラットフォーム「TABETE」。
Webサイトやアプリで近場のTABETEと提携している飲食店を検索。そこでおいしく安全に食べられるのに廃棄食材を見つけ、アプリ上で決済を行います。その後、お店に受け取り行き自宅で食べることで、食品ロスの削減に貢献することができます。
食品ロスの削減に貢献するぞ!という意気込むのではなく、単純に近場の飲食店で美味しそうな料理を見つけて購入することで、食品ロスの削減に貢献できるというのが「TABETE」のいい点です。
Reduce Go
画像引用:Reduce Go
月額料金1,980円で、「TABETE」と同じように飲食店のおいしく食べる事ができる廃棄直前の料理を救助することのできる「Reduce Go」。定額制で毎日2回まで注文する事ができます。
現在、関東エリアと名古屋エリアのみですが、対応エリアは順次拡大しているようです。
まとめ
今回は、飲食店が直面する食品ロスの現状と、飲食店の食品ロス削減に取り組んでいる企業を紹介しました。
飲食店では、毎日仕方がなく食材が廃棄されています。企業の新しい取り組みを利用して、一人一人が食品ロスの削減を心掛ける事が必要です。